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" 変わるもの " と " 変わらないもの "

2020.05.18
お知らせ
こんにちは。

2月頃から始まったコロナ騒動も漸く少し沈静化の兆しが見えてきましたね。当社の主要輸出先であるヨーロッパやアジア諸国も徐々に様々な制限が緩和され、人々の暮らしもゆっくりですが元へ戻りつつあります。

今回の新型コロナは世界を大きく変えました。時差通勤やリモートワークの導入、行動様式の変化のみならず人々の考え方も変わってきた様な実感があります、オンライン飲み会やオンライン名刺交換等、とんでもないものまで登場し、新しい時代の幕開けかと思ってみたりします。

私は妻子持ちですが、3月初めから娘の学校が休校になりもうすでに3ヶ月が経過、前代未聞のスーパー春休みをあほ真っ盛りで満喫している我が娘は如何なものかと思いますが ( 笑 )、この3ヶ月間娘に英語を教えたり、一緒に自転車でツーリングに行ったり、妻の家事をフル回転で手伝ったりと、家族と過ごす時間が大幅に増え、子供と対峙するという事はどういう事か?妻の機嫌を誤って損ねてしまった際の対処法等など、1冊の本を書けてしまうくらい妙に充実した3ヶ月間だった様に思います。

みなさんはどうですか?


ところで今回は釣り針に関して書きたいと思います。

当たり前ですが、釣り糸と同様に釣りには釣り針がないと魚を釣ることはほぼ不可能です。

そんな釣り針ですが、現在販売されている釣り針のほぼ全てが兵庫県西脇市と加東市で生産されており、日本の釣り針は未だNo. 1の品質で国内のみならず世界各国で販売されております。中国や韓国等も釣り針を生産しておりますがまだまだ日本の品質の足元にも及びません。当社は日本ブランドの釣具のみならず、最高品質の日本の釣り針を世界各国へ輸出しております。

釣り針の製造には沢山の人の手が加わっており、何種類もの製造工程を経て漸く1本の釣り針が出来上がってきます。

1. 材料 ( 線材 ) の仕入れ
- 釣り針の形やサイズによって何種類もの線径の材料が存在します。

2. 材料の切断
- 生産する針の種類やサイズに基づいて適切な長さに切断

3. 尖頭
- 片方の先を尖らせます。

4. 成型
- 針の形を作ります。この工程で糸を結ぶ部分 ( チモトと言います ) に管を作ったり、針先にカエシをつけたり、強度を出す為針の一部分を叩く作業等を行います、この工程が終わるととりあえず釣り針としての形が出来上がります。

5. 焼入れ
- 成形が終わった針は形こそ釣り針の形をしていますが、手で簡単に曲がりそのままでは釣りに使用できません。まず簡単に曲がらない様硬くする為の焼入れを行います。通常何百度の炉で焼きます。

6. 冷却
- 焼入れが終わった針を一旦冷却します。

7. 焼戻し
- ここまでの工程でほぼ釣り針としての機能を持ち合わせていますが、再度焼入れをする事によって粘りのある強い釣り針に仕上がります。

8. 化学研磨
- 表面のザラつきや凹凸をなくす為の研磨を行います。

9. メッキ加工、色付け加工
- 針にはニッケル、ブラックニッケル、金や赤など様々なカラーの釣り針が存在します。どんなカラーの針でも必ず下地にニッケルメッキを施し、金ならその上に金メッキ、赤なら金メッキを施した後赤色に色付けします。

10. 品質検査、検品
- すでに釣り針としては完成していますが、最終的に何本かのサンプリングを行い強度等を検査、その後検品を経て漸く釣り人へ届けられます。

これらの製造工程の大部分は機械を導入しておりますが、未だ多くの製造過程で人間の手、職人の手や勘を必要とする場面が必ずあり今後も必要不可欠です。トローリングで使う様な大きなサイズの針は尚更です。

非常に近い未来、AIが導入され人の手がいらなくなり、リモートワークがさらに加速し人と人との関わりが希薄になっていく時代がくるかもしれません。そんな時代がやってきても、何もかもオートメーション化ではなく人の手で作っている製造文化が残り続ける事を願って止みません。

みなさんが釣りを楽しまれる時、釣り針1本1本に込められた職人の魂を思い浮かべながら大事にご使用頂けると当社は非常に嬉しく思います。

" 変わるもの " と " 変わらないもの "。

両方の良さが上手く融合した世の中になればいいですね。

では、また。

不動の刃

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